気になる症例集
便秘−長年つきあってきたけれど
今年こそすっきり別れてしまいたい!
便秘。女性にとって大きな悩みでありながら、長年つきあっている人が多い症状のひとつ。確かに便秘だからといって毎日の生活が成り立たないということはありません。
でも、排便の辛さ、おなかが張った気持ち悪さ、その苦しみがなくなったらもっと毎日が晴れ晴れするはず。
毎日のことだから、一生逃れられないものだから、自分の体ときちんと向かい合って解消したいものです。


便秘とは、"排便に困難をきたす状態"。回数が問題ではないのです。
通常は毎日排便がありますが、回数は個人差かあるもの。
たとえ2〜3日に1回しか出なくても、排便のときに痛みなどをともなわず、すっきりと気持ちよく出せていれば便秘とはいいません。
逆に毎日排便かあっても、長時間苦しんで出していたり、排便後にも便が残っているような感じかする場合には、りっぱな便秘といえるのです。


便は、自分の体調をよくあらわしています。排便後にちょっとチェックする習慣をつけたいもの。
健康かどうかは便の硬さ、形で判断できます。色は茶色が正常。
鮮血か便の最後に混じったり筋状についているときは、ポリープや痔、悪性腫瘍の可能性かあります。
赤い粘液が混じるときは大腸炎やクローン病の疑いが。
また、便の色を左右する胆汁か出ない胆道閉塞や胆石症の場合は灰白色になります。
硬さは、半練り状からバナナ状くらいの、ある程度硬いもの。この状態だと約80%が水分です。
形は、つるんとしたいびつでないものが理想。
でこぼこしていたり、極端に細い場合は大腸のどこかにポリープがあったり、大きな内痔核がある可能性かあります。
これらの病気か疑われるときはすぐに病院で検査を受けてください。
色 | 硬さ・形 | 疑われる病気 |
血が混じる | 普通〜硬い いびつ、細い | ポリープ 痔、悪性腫瘍 |
赤い粘液が混じる | 軟らかい | 細菌感染 潰瘍性大腸炎 クローン病 |
灰白色 | 普通 | 胆道閉塞 胆石症 |
緑色 | 軟らかい | 食中毒 |
黒色 | 軟らかい〜普通 | 胃潰瘍 十二指腸潰瘍 胃ガン |


実際には確かに男性よりも女性のほうか便秘の悩みは多いのか、これは体の構造に原因があるのではありません。
女性のほうが男性に比べて、便秘になりやすい原因をたくさん持っていることによる結果のようです。
まず、排便を我慢しやすいこと。朝は出掛ける前の準備に忙しかったり家事に追われたり。
外出先で便意をもよおしても、外ではなんとなく恥ずかしくてできなかったり。
こうして排便のチャンスを失ってしまいがちなのです。
また、ダイエットで食べる量を減らしたり油を摂らないようにすることも便秘を引き起こす原因に。
さらに少食の人も要注意。繊維が不足するたけでなく、絶対的に食べる量が少ないと、便が減って毎日排泄するだけの量がたまらず、便秘になるのです。