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会津文芸 会津文芸クラブ 第9号 2025
特集「川柳でみる医療」
「第七回会津文芸のつどい」講演より 遠藤剛
 「穿(うが)ち」は、諷刺、批判、皮肉に直結する。
時の権力、政治、社会現象、世相を五七五でさっと斬る、ここに時事川柳の醍醐味があります。
読売川柳が一番最初にやった時事川柳です。昭和二十五年に始まりました。四月一日だったと思います。ですから、そこから時事川柳というのが始まった わけですけれども、例えば、

■パチンコの玉より軽い子の命

 これは今、若いお母さんがパチンコに興じて、自分の赤 ちゃんを車の中に真夏に置いて、エンジンを切って、自分 がパチンコに熱中して二時間放置したら亡くなったと。これは諷刺です。時代を超えるというか、こういうのはもう 駄目ですよということです。

■どちらとも神が味方という戦

 パレスチナとかイスラエルとか、我々日本人は仏教で、 あまり仏教的な戦いはありませんけれども、やっぱりア ラーの神とか、キリスト教とか、もう戦いの歴史ですね。あそこはね。ですから、こういうことも、お互いの神はナンバーワンだと思っているから、絶対譲りませんもの。神は絶対ですから。多分地球がなくなるまで続くんだろうなとは思います。

 じゃあ、今度は医療川柳です。

■レントゲン心の傷は写らない

 この場合、初めの五音節を「上五」、真ん中の七音節を「中 七」、最後の五音節を「下五」と呼びます。川柳は、上五・ 中七・下五の三区体を基本的な形式とします。
 自分で作ったら分かるんですけれども、五八五というのは結構できるんです、自分で作ると。でも、五七に、たった一文字減らすと、今度は体が締まるじゃないですが、区がパッと締まる。これは自分で作ると分かります。

 あと、日本人のDNAみたいですね。昔から和歌の 五七五七七というもの。やっぱり標語とかは、みんなスーツといい標語だなというのは、大体五七五です。いわゆる日 本人のDNAは五七五なんです、基本的に。だから、これはいい話を聞いたなと思うのは、結構そこの中の五七五のいいリズムがあるというふうに僕は、ですからスッと入るんです。

■百薬の長とは便利な言い逃れ

 百薬の長というのはお酒ですね。これは医学的にちゃんと分かるんです。皆さん、何合が一番長生きすると思いますか。酒と何とかは二号までという言葉がありますけれども、二合じゃ駄目なんです。一・五合です。一・五合が人間にとって理想です。ほんのりと赤くなって、結局、血管が 拡張して血流がよくなる。ですから、とても後で気分的にもよくなる。泣き上戸というのもありますけれども、笑い上戸の人もいますけれども、一・五合ぐらいがちょうどアルコール量としては、人間としては一番いいかなと。と言っても僕は勧めているわけじゃございません。一応医学的に 証明されているということです。

■婆ちゃんの知恵が小児科行きを止め

今、何でもちょっと熱が出ると救急車、救急車とか言って、僕が竹田にいたときにも、みんなそうですよ。ひどい人だと、南会津から、ちょっと熱が三十七度、ちょっとせきが出ると、今はもう夜だからタクシーもない、救急車を呼ぶ。救急車をタクシー代わりにする。しかも、来たらちょっと待っていてねと言う厚かましい人もいると聞きましたので、どうかなと思います。

 でも、ちゃんとしたおばあちゃんとかがいると、このぐらいの熱だったら、明日まで様子を見て行けば大丈夫だよと。こういう何ていうか、先人の知恵というか、今は核家族になって、こういうのがなくなってしまった。みんな若いお父さん、お母さんたちは、ちょっと熱が出ると焦る。引きつけでもちょっとでも起こすと、ああ、死ぬんじゃないかと。

 最近はもう救急車をいっぱい使い過ぎるので、皆さん知っていますか、救急車はお金がかかるんですよ。自治体によって違うんですけど、だいたい五千円くらいかかります。ただし、救急車で来て、竹田病院とか中央病院とかに入院すればただ。入院せずに外来で帰ってくると五千円です。これはもう法律みたいなものです。

■体力がなくて使えぬ健康器

 これは皆さんの家にも一台か二台あるかもしれません。使ってみたら、もう体力がなくて宝の持ち腐れで、別の部屋に置いてあるということですね。

■医療ミス五臓六腑に名札付け

 これはまさに我々外科医が注意しなければいけない。一九九九年に、某医大で目の取り違え事件がありました。それが一番最初です、医療ミスが大々的になったわけですよ。本当は右目が悪いのに、左目を手術してしまった。それから必ず眼科の先生は、赤マジックとか、黒マジックで印を付けます、間違わないように。

 もちろん右腕、左腕、二つずつ臓器がある。腎臓もそうですね。腎臓も間違った先生もいます。でもこれはその先生がすべて悪いというんじゃなくて、やっぱりいろんなものが重なって医療ミスというのは起きるんです。
 たった一個で起きるんじゃないんです。もっと言えば、もう受付から始まります。ですから、これは笑えない川柳ですけれども、皆さんにとっては笑っていいと思うんです。ただし、外科医は絶対に笑えません。でも、やっぱり慎重の上にも慎重に、右だよ、右だよと、もうしつこいぐらい聞きます。「遠藤先生、しつこい!」と言われるぐらいがいいと思います。もう何回でも聞きます。家庭内は別ですよ、医療上のことです。

■患者の目見ずにパソコン見てる医者

 これは皆さんも分かっていると思うんですが、今はもう、自分でパソコンをやると分かりますけれども、初診の患者さんは、下手するともう四つも五つもいろんな病院にかかっています。たくさん病気をもっている方も多くいます。そうすると、それはやっぱり全て入れないといけないんですよ。
 そうすると、どうしても時間がかかります。一人に一時間ぐらいかければ全然問題ないです。ただ、やっぱり患者さんの待ち時間を考慮すれば、ある程度早く診なければいけない。でも、こうやって、こうやっているブラインドタッチだったらできますけれども、僕はこれはいけないなとずっと前から思っていたんで、うちの胃カメラとか、大腸カメラとか、レントゲンを撮ればパソコンにしていますけれども、あとは紙カルテでやっています。

 ちょっと古いと言われれば古いんですけれども、紙のほうが温かみがあるし、多くのことをいろいろ書けます。パソコンには、一旦書いてしまうと、変なことは書けません。もう一生のことですから、カルテは残りますから。

■診察がカップめんより早く出来

 いわゆる患者さんが多いクリニックは、やっぱりこういうふうになることはあると思うんです。前田先生もいらっしゃいますから、前田眼科なんて、一日二百人、三百人来るわけですから、もうすごく時間がないと。うちみたいに、一日三十人ぐらいのところは、ゆっくりお話しできますからね。むしろ話が足りなかったら待合室に出ていくんです。もうちょっと話そうと、そのぐらい暇なクリニックです。

■大病院院長室にまねき猫

 これは皆さんお分かりだと思います。

■良い数値出るまで測る血圧計

 これは皆さんもお分かりですね。正式には血圧というのは二回測ります。朝起きて三十分から四十分ぐらいに、一回落ち着いて、おしっこをして十分ぐらい目をつぶって朝測るのがいいんです。
 しかも、指とか手首じゃなくて、必ず肘ですよ。今は簡易血圧とかいって、すぐ簡単にできますが、あれは駄目ですよ。大体高く出たり、低く出たりします。一般的には高く出ます。必ず腕で測ってください。値段の高さはあまり関係ありませんけれども、やっぱり腕が基本ですよ。