雑誌インタビュー・執筆情報
クリニックぱんぶう 2006 Vol304
医院の理念や情報を発信してコミュニケーション不足を補う
えんどうクリニックの遠藤剛院長は、「患者さんに当院のことをわかつてもらいたい」という想いから、診療所の情報をさまざまな形で発信している。なかでも、特に力を入れてれているのが『えんどうクリニックファイル』。
同院の様子を伝える「まごころ医院新聞」のバックナンバーや、取材記事の切り抜きなどをファイルにまとめ、待合室に置いている。
「待ち時間にこれらを読むことで、通院患者さんはもちろん、初診の患者さんにも、当院に親しみを持ってもらえればと思いました」と、遠藤院長はその狙いを語る。
同院の一日外来患者数は、多い日で200人、少ない日でも100人を下回ることはない。
一人医師体制では、限界ギリギリの数だ。
「慢性疾患で、気心も知れている患者さんの場合、どうしても診察時間は短くなります。
初診患者さんや、病態に異変のある患者さんの場合は時間をかけますが、それでも外来で私の想いのすべてを伝えきることはできません。
『どんな医療をめざしているか』『診療上、何ができて何ができないのか』などを発信していくことで、コミュニケーション不足を補えればと考えています」(遠藤院長)HPでも情報発信に努めているが、高齢者が多い地域特性上、紙媒体のほうが受け入れられやすく、ファイルに綴じられた新聞や記事を見た患者からの反響は大きい。
「えんどうクリニックファイル」は、待合室のほかに入院患者の集まる談話室にも置いてある。
同院ではほかにも、遠藤院長自らが出演して疾患および検査の説明をする健康番組「メディウインドウ」の放映や、外来で話しきれなかったことを伝えるために定期的に開催している「健康セミナー」(読売新聞『医療ルネサンス』でも取り上げられた)の開催など、さまざまな取り組みを実施。
遠藤院長は、「これからは情報を積極的に発信していかなくてはならない時代」として、今後もこうした努力を続けていく考えだ。