雑誌インタビュー・執筆情報
安心 2002.5
永久保存版付録「怒涛のお尻スッキリ法大辞典」
![]() | 個別相談の開催で患者と交流便秘を解消するには安易に薬に頼るのではなくまず生活改善の五ヵ条を実行せよ |
便秘の原因は人によって異なる
当院では、1994年の開業時より、月に2回、予約制の「便秘外来」を設けています。患者さんの中には、市販の薬を何年にもわたり多量に飲んでいたり、自分の指を入れて出したりするといった誤った対処をしている人がおり、私たち医師も便秘に対してきちんと向き合い、対応していくことの重要性を痛感させられます。
便秘外来の目的は、患者さんとの十分な話し合いによって、便秘の原因と種類をつきとめ、年齢、性別、生活環境、病気の有無などを鑑(かんが)み、個々に適切な対処法を指導していくことにあります。
便秘は、器質的便秘と機能的便秘の二種類に大きく分けられます。
器質的便秘
器質的便秘は、なんらかの体の異常の結果として起こっているものです。切れ痔(裂肛)、イボ痔(痔核)、大腸ガンなどの大腸疾患、甲状腺機能低下症(橋本病)や糖尿病などの全身性の疾患です。
まれに、パーキンソン病や脳腫瘍でも便秘が引き起こされる場合もあります。
機能的便秘
機能的便秘は、いわゆる常習性便秘のことです。腸の蠕動(ぜんどう)運動(内容物を先に送る運動)が弱いために、腸内に便が停滞してしまう単純性便秘、便意を無理に抑える習慣や腹圧の低下によって直腸に便が停滞する直腸性便秘、腸のけいれんにより、便が停滞する過敏性腸症候群などのけいれん性便秘があります。
さらに、一般にはあまり知られていませんが、薬の副作用で機能性便秘を起こしている薬剤性の便秘もよくみられます。
代表的なものは、胃・十二指腸潰瘍などに用いる抗コリン剤、鎮咳剤として用いるコデイン、心臓病や高血圧に用いるβ遮断薬やカルシウム拮抗薬、そして精神科で使用される向精神薬などです。近年は、子供の便秘患者もふえています。
当院のアンケート調査では、母親が便秘だと、子供も便秘であるケースが多いとの結果が出ています。
母親が便秘の場合、子供の便秘を軽視しがちで、手軽な市販薬を使用して、その場しのぎ的に対処する傾向があります。
でも、子供のころから下剤を飲ませていると、将来、薬が効かなくなる可能性があるので危険です。
器質的便秘を治すには、当然、原因となる病気を改善することが必要となります。
一方、機能的便秘の場合、まずは食事療法を含む生活改善に取り組むことが重要です。
それでもダメな場合に限り、薬を少量から併用していくのです。
![]() | 私がすすめる生活改善のポイントは、次の五点です。 ?食事は食物繊維の多いものをとる ?起床後に水を飲む ?朝食をしっかりとる ?朝は、便意がなくても一度はトイレにいく ?腹筋を強化する ?の効果的な運動を左の図で紹介しているので、一日に1〜2回行ってください。 これらに加え、考えていくべきものにストレス対策があります。 当院の便秘外来は、患者さんの声にじっくり耳を傾けられるようにとの配慮から、通常の診療時間終了後に、予約制で行っています。 会社でのトラブルや人間関係、姑との行き違いなど、きわめてプライベートな話に及ぶこともありますが、それを聞くことも大事な治療です。心因的要素の強い便秘は、話を聞いてやるだけで治るケースも少なくないのです。 ストレス性の便秘の人は、なにごとも完壁に行おうとする人が多いようです。 ときには、肩の力を抜いて80%のできでも満足するようにしてください。 また、日ごろから悩みを相談できる人をつくっておくことも重要です。 |






