雑誌インタビュー・執筆情報
SCOOP 1997.2 Vol.36
退院お祝いに色紙を
患者さんの名前の横には「聴診器、心の音も聞いている」という川柳が書かれてている。遠藤剛院長の作で、朝日新聞に掲載された思い出の川柳だ。
残りのスペースに、それぞれの患者さんに対する職員の思いが綴られる。
「術後の経過も大変頂調で、痛みもなく本当によかったですね」「夜勤のときに、いつも明るい病室に行くのが楽しみでした」「入院生活はいかがでしたか。談話室が賑やかで、うれしく思っておりました」
色紙を贈るアイデアは、遠藤院長が勤務医時代から温めていて、3年前の開業と同時に実行に移した。
「一生のうちに手術をするとか、入院するとかいった経験は、めったにあることではありません。
私は毎日オペをして多くの患者さんに会ってますが、医者は私一人ですから、職員との人間関係を深めることが重要だと考えています。
色紙を贈るのも、職員の患者さんに対する気持の一つの表現ですね」退院の日に、遠藤院長から色紙を渡された患者さんは、感激して大切そうに自宅に持って帰る。
色紙を額に入れて居間に飾っている患者さんもいる。