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雑誌インタビュー・執筆情報
SCOOP 2003.5 Vol.42

挽きたての香りに誘われて

入院患者さんに温かい手作りのパンを食べさせたいと、えんどうクリニックでは1年ほど前から日曜日の朝はパンを焼いて出すことにした。
パンは消化もよく、中身を工夫すれば、食物繊維をふんだんに取ることができる。

「便秘をさせない、下痢をさせない食事」が基本の大腸疾患や肛門疾患の患者によいと考えた。

「手作りのおいしさを知ってしまうと市販のものではもの足りなくなるんです。

うちの場合は入院患者さんといっても、一部の方を除くと、あまり食事制限をしなくてもいいし、食事を楽しみの一つにしていただこうと、はじめました」

栄養士の磯川文子さんと院長夫人の遠藤真美さんは、朝4時半からパンを作り始める。
おかずになるもの、甘いもの、食物繊維が取れるものなど、常時5種類を用意する。
どんなパンを作るかはその日の気分で決める。

基本の生地には地元の厳選された牛乳や卵を使う。
材料がシンプルな分、素材選びには気を配った。

胚芽やレーズン、コーンを混ぜ込んだり、にんじんやかぼちゃをすりおろして加え、淡いオレンジがかったきれいな色のパンに仕上げたりと、一つひとつのパンに手が込んでいる。
スコーンやオレンジ風味のブリオッシュ、チーズスティックパン、マヨネーズパン、黒糖パンと、バリエーション豊かで見た目も楽しい。

 焼きたてのパンの香りに誘われて、患者さんが病室から集まってくる。
日曜は入院患者が一堂に会し、団欒コーナーで、長テーブルを囲み朝食をとる。
いつもと違うバイキングスタイルと手作りパンが患者同士のコミュニケーションを滑らかにする。

孫にあげたいとパンを病室に持ち帰る患者もいる。
アンケート結果でも「パンがおいしかった」「ずっと続けてほしい」と、好評だ。

おいしいパン屋があると聞けば足を運んだり、パン教室へ通ったりと、一日三食パンでいいというパン好きの遠藤さんと磯川さんは情報収集に余念がない。

「特産のそば粉を入れたものもよさそうね」「今度はみしらず柿のジャムを入れてみようか」と開発意欲は盛り上がる。